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細胞シートを用いた凍結切片やパラフィン包埋切片の作製手順について

CellShifterTMに接着させたまま切片を作成しますと培養皿状での形態を維持したまま回収可能です。
一方、CellShifterTMを細胞シートより剥がして作成しますと細胞内骨格が縮みますので、培養皿上よりも少々縮んだ大きさの切片となりますのでご注意ください。

A)細胞シートを用いた凍結切片の作製手順

UpCell®を使用した細胞シート剥離の基本的推奨手順を参考に、CellShifterTMを用いて細胞シートを回収します

準備

  1. 4%ホルマリンを3.5cmディッシュに適量(1-2mL)入れます
  2. ここへ、CellShifterTMで回収した細胞シート全体を浸漬させ、一晩室温で固定させます
  3. 固定後の細胞シートを20%スクロース(10g スクロース/40mL HBSS)中で、4℃で一晩浸漬させます

トリミング

  1. ピンセットとハサミを用い、実体顕微鏡下にて、CellShifterTM付細胞シートのサイズを調整します
    (1つの凍結ブロック当たり細胞シートの大きさは1/2以下にすると良い)(*1)

*1 CellShifterTM付細胞シートが扱いにくい場合は、新しいCellShifterTMで細胞シートを挟んだり(サンドイッチ状態)、その両端をホチキスで留めたりすると扱いやすい場合があります

包埋

  1. 細胞シートの端がどの方向か分かるようにあらかじめクリオモルドに印を付けます
  2. OCTコンパウンドをクリオモルドに半分程度入れます
  3. ピンセットを用いてトリミングした原料を上記のOCTコンパウンドに載せる。その際、観察したい面がクリオモルドの端にくるように原料を載せます
  4. OCTコンパウンドを原料の真上から追加し、クリオモルドから溢れない程度入れます

凍結

  1. 上記のクリオモルドを-80℃冷凍庫中で静置し、一晩冷やし固めます (OCTコンパウンドがこぼれないように水平を保ちます)
  2. 冷やし固めた凍結ブロックが、完全に凍結していることを目視にて確認します(凍結後の目安はコンパウンドが透明から白色に変化することを目視にて確認します。早ければ30分以内に確認できます)

薄切準備

  1. -80℃冷凍庫内に保存してある凍結ブロックをクライオスタット庫内に移します
    (-80℃→-20℃へ上げる。60分程度かかります。メス及び筆もクライオスタット庫内に移します)
  2. 替刃をセットし固定します
  3. 凍結ブロックをクリオモルドから押し出し、取り外します(取り出す際には、シートの方向がわかるようにメスで印をつけると良い)
  4. 取り外した凍結ブロックを下図のように埋め込みし、-20℃中に入れて5〜10分凍結します(切断する面を作製します)
  5. 凍結ブロックをクリオモルドから取り出し、ピンセットを用いて支持台に凍結ブロックを乗せます
    (載せる前に簡易固定としてOCTコンパウンドをブロックの載せる位置に適量垂らす。固定するときは水平を保つようにします)
  6. 支持台と凍結ブロックを固定するためにOCTコンパウンドを追加で加えます
    (固定後、必要な場合は、メスを用いて凍結ブロックの余剰分を切除します)
  7. 凍結ブロックをセットした支持台をクライオスタッド庫内に5分〜10分静置します
  8. OCTコンパウンドが凝固し凍結ブロックが固定されたことを確認します。 凍結ブロックの固定が不十分な場合はさらにコンパウンドを追加し、クライオスタッド庫内にさらに静置し凝固させます

面出し

  1. 試料台が一番奥に位置していることを確認します
  2. 支持台を試料台に固定します
  3. 薄切切片の厚みを10〜30μmにセットします
  4. ハンドルを回し、刃と凍結ブロックが接するまで試料台を手前に移動させます
  5. 2〜3回凍結ブロックを切断後の薄切切片の状態から凍結ブロックと刃が平行に接していることを確認します
  6. ハンドルを回し面出しを行います

薄切切片の作製

  1. 切り出し速度を調節します(切片は薄いので速度は遅い方が切れにくく、扱いやすいため、速度は50%以下がよい)
  2. 薄切切片の厚みを調節します(厚さは5〜10μmに設定)
  3. フットスイッチを踏み切片を切り出し、切れた薄切切片を筆で取ります(筆1本でやりにくい場合は、2本用いる)
  4. 取った薄切切片をスライドガラスに転写します
  5. 薄切切片を転写したスライドガラスを室温下にて1時間以上風乾します
  6. 風乾したスライドガラスは、スライドケースに入れて-80℃冷凍庫に保存します

B)細胞シートを用いたパラフィン包埋切片の作製手順

  1. UpCellを使用した細胞シート剥離の基本的推奨使用手順を参考に、CellShifterTMを用いて細胞シートを回収します。
  2. 10%ホルマリンの入った培養皿で一晩、4℃で固定します。
  3. カッターを用いて適当な大きさにカットします。
  4. カセットにセットします。
  5. 流水でホルマリンを洗い流します。
  6. カセットに重しをして自動包埋器にかけます。
  7. 作成したパラフィン浸透した細胞シートを用いてパラフィンブロックを作ります。(*2)

*2 自動包埋器の設定は細胞シートと同じ重さで設定してみてください。

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